胡蝶蘭の生理現象と大きな葉
大きな葉は花持ちが良い
葉の大きさは財産
栽培時の光線の強さにより葉の大きさは変化します。光を十分浴びた株は、必要以上葉を大きくする必要がないので引き締まり、コンパクトになります。
不足気味の環境で育てた株は、より多くの光を集めようと葉が大きく展開、軟弱な葉は重みに耐えきれ、ず垂れてきます。
適度の光線環境の中で元気よく、伸び伸びと、大きく育てたものが理想なのです。(比較対象条件は同一品種、花の数、根の状態も同じ)
暗いお店や、部屋は光合成が出来ず、貯金(養分の蓄え)のみで生活する。どちらも葉の大きさに関係なく、栽培時の貯金量で花の寿命が決まります。
品種により、光に関係なく、垂れる葉の品種も多くあります(特にピンク、赤系)。葉が垂れる、垂れないは花持ちに関係ない。暗いお部屋に置かれますと、光合成が少なく、貯金が減り続きます。貯金が無くなれば花を散らして個体の生命を維持しようとします。葉の面積が多い株は、面積に比例して光合成が多くなり、結果、花もちが良くなります。
照度の測定
胡蝶蘭の好む照度は10000~30000Lx(ルクス)
(明るい部屋は1500~3000Lx位)
当店では入射光照度計で測定しています。
カメラの反射光露出計でも大体は測れます。
iso100においてのEV=Lxは次のとおり
EV9=1740、EV10=3500、EV11=7000、EV12=14000、
EV13=28000、EV14=56000、EV15=110000Lx
計算式はLx=3.4*2のEV乗、面倒なので上記に計算いたしまた。
購入は
店頭でお花の比較が出来るときは葉の枚数が多い物、葉の面積の多い物を選ぶようにしましょう。
花屋さんでの長期在庫品は貯金が少なくなっています。入荷直後を購入しましょう。
胡蝶蘭の花の向き
花は日の光方向に向きを変えます。
窓から部屋の中方向に向けては逆になり、花の並びが乱れることがあります。理想は日中は外に向け、夜間は部屋の中に向けます。
冬季は太陽位置が南方の低位置になるので、光の方向は一定、綺麗な花並びが期待できます。
夏は太陽位置が真上になります。光の方向が定まらないので花並びは不安定、上、後方向に咲くことがあります。 お正月に購入した胡蝶蘭が、お盆に咲くと別の品種か?と思う程変わります。
胡蝶蘭の蜜と水分の放出
胡蝶蘭は種類によってステム、葉の周囲から蜜を出すことは良く知られています。水の放出は記述が見当たりません。
点々とシミのような水。なめてみると苦く、体液のようである。 この現象が見られたには夏の高温時、葉水を多くした時でした。 早朝に見られ、午前10時頃には蒸発して消える。
蜜を放出
葉の周囲、ステムから蜜を放出することは常に見られる現象です。 原因は、ストレス、元気が良すぎる、肥料過多、所説いろいろありますが品種による特性、開花時期に由来する生理現象のようです。 特に害はないですが、多いとすす病を誘発する可能性があります。