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2019年 5月 1日

母の日が迫りましたが売り切れ多いです。
当店は特別生産量を増やしたりしていません。
今年は大りんピンクの胡蝶蘭は全て予約で一杯になりました。
数量が少ないため、ミデイ系もすべて売り切れております。
母の日用に1月に輸入株を導入すれば簡単ですが、自家株となると
開花調整は難しいです。

平成も終わりをつげ、令和の時代となりました。
心機一転と言いたいのですが、とりたて目新しものはありません。
元号とはとは関係なく、5月は大きく環境が変わります。
弱った胡蝶蘭を復帰させるに、は最も良い時期になります。
逆に5月~6月に元気を取り戻せないと
致命的になります。
6月までに植替えを済ませ、その傷口を早く塞ぐようにします。

5月15日を過ぎると屋外栽培が可能となります。
屋外に出すと、まだ気温が低いので花芽を付けます。
それを梅雨の終わる頃クーラー室に入れて咲かせると
10月に満開になります。

クーラー室に入れないと夜温が高すぎるので
花芽の分化が異常になります。
具体的には花数が極めて少ない。 ステム(花茎)ばかり伸びて花が分化しない。
花芽が葉芽に変わることもあります。

花を意図とせず、胡蝶蘭の活性を目的とする場合は
6月に入ってから屋外に出します。
この時にも花芽が付くこともありますが、1㎝位になったら折取ます。
肥料はマグアンプKの中粒、9㎝鉢で2g、10.5~12㎝鉢で3gが目安です。
これは当店のコンポストでの栽培です。
ミズゴケ栽培はやや少なく(2g)、バーク栽培は多く(4g)します。
多少多くても屋外の場合、雨で流されますのでラフな管理で良いのです。
秋10月、屋内に取り込むまで追肥は不要です。

2019年 5月 15日

母の日も終わりました。
当店は普通通りの営業で特に混乱もなく過ぎました。
ミディ系が早々と売り切れ、白、ピンク共、安価なものが
品薄状態でした。
これからは、お中元~お盆まで動きは少なくなります。

5月15日を過ぎると、屋外栽培が可能になります。
当店も屋外の栽培棚を整備して、遮光ネットの設置を済ませました。
5月に屋外で栽培する胡蝶蘭は10月に開花が目的です。

まだ気温が少し低く、屋外では低温多湿状態になります。
搬出するまでに丈夫に作っておく必要があります。
軟弱な胡蝶蘭では軟腐病、灰色さび病、などが発病します。
予防は銅剤のキノンドー、ビスダイセンなどの農薬を使用します。
不幸にも軟腐病が発生した場合、葉の先端~中間は葉をもぎ取る。
葉の元に発病した時は廃棄処分します。
切り取っても再発する頻度が極めて高いのです。

今年は栽培室に軟腐菌がいないので特に農薬散布等の予防処置はしていません。
2018年は異常高温で初期の対応を誤り、少し軟腐病が出ました。
灰色さび病は対策は天気予報で3日くらい降雨の無い日を
選んで搬出します。
他にアビオンやセルコートなどでコーティングして病気を
予防する方法があります。

屋内では暖房も不要で管理は楽になりました。
光線が極めて強く、葉焼けを起こさないように注意が必要です。
晴れた日は、終日遮光ネットを掛けた方が安全です。

2019年 6月 1日

5月は衣替えの季節です。
暖房の停止、強光線の対策、屋外で栽培など今までとは
栽培環境が大きく変わります。
天候の急変にご注意ください。

3月に大切な親木がダニに感染しているのを発見、
薬剤での対応は長期戦になり、根絶は難しいですが、
ダニは雨が苦手、梅雨の雨を利用すると
旨くいくこともあります。
今回、悪戦苦闘の末、何とか完全駆除に成功しました。
小数であればブラシで擦り落とすことも考えられますが、
葉の基部、合わせ目、根の表面などブラッシング出来ない所もあり
実用上無理です。
粘着くん30倍+ダニ剤に本来不要の展着剤の100倍を加え3週間後2回目散布、
屋外搬出して、雨天の中洗浄しました。
ダニの種類、季節などその都度対応が変わります。
実際は手探りで可能性を見出すだけです。

白の大りんは一部輸入苗を入れております、5月に軟腐病が発生。
薬剤が効かなく他の生産者も困っているとの事。
葉に水を掛けなければ発生は少ないと思うが多量に栽培する場合
それは不可能です。
ワックス剤(アビオンCなど)もある程度効果ありますが
高温多湿の環境下で倍率を高くしたり、複数回重ねたりすると
スス病を誘発し、葉が黒くなることがありました。
いつまでも葉に残るので散布の間を空けても同じです。
今は時期が悪く、薬剤と組み合わせて使用するか思案中です。
廃棄分は保証がある、しかし他の栽培苗に伝染させてはならない。

6月は比較的注文も少なく、生産量も下げています。
これから雨天、曇天が続き光線量が少なく、胡蝶蘭が軟弱に育ちます。
花の数も少なく、花のサイズも春に比較して小さくなります。
同じ価格でも少しボリューム感が少なくなるのでご了承ください。

2019年 6月 15日

梅雨入りして不安定な日が続きます。
胡蝶蘭にとって湿度が高いのは良いのですが
軟腐病菌も活発に活動します。
軟腐病の伝染経路も諸説ありますが、よくわからないのが実情です。
殺菌剤で抗生物質のアグリマイシン(ストレプトマイシン)は良く効くが花に奇形が
生じる可能性があり、プロの生産者は使いません。
使うのはオキソリニック酸の「スターナ」銅剤の「キノンドーなど」 どちらかというと予防向き。
他にもいろいろあり、耐性菌も多く報告されています。
入手出来るものでとりあえず試験してみることです。
生物農薬の「バイオキーパー水和剤」濃度が薄いと効果無い
また、その残渣が白く残り付着、拭いても取れない。
予防なら良いが発生している環境では効果が期待できない。

軟腐病の発生してない環境の胡蝶蘭は今、屋外に出して
雨に当てても問題ありません。
鉢の中の有害物質が洗い流され、より元気に育ちます。
花芽を持つこともあります。
梅雨明け頃、花芽が出てきます。
気温が高いので冷房の部屋に入れる必要があります。
順調に育つと10月の末に咲きます。
冷房室に入れず、放置すると花芽が葉芽に変わり株が増えます。
または花茎が伸び、先端に葉が出て新しい苗が生じます。
不要であれば早く切除して、株の負担を無くし、充実させます。

6、7月はアマビリスを含めミディ系は生産ありません。
白の大りんのみとなります。
ミディ系は秋以後になります。
輸入株で開花させれば可能ですが、国産苗を咲かせるには時期的に
困難です。
先の話ですが2年後、当店開発の不定期咲のアマビリスを販売します。
年中、時期に関係なく咲きますのである程度、数を作れば
花が切れることは無いと想像しています。
小さい苗でも咲き、開花調節が出来ない品種、
母の日とかお盆に集中して調節、出荷する大量生産には不向きですが
個人が栽培するには楽しい品種だと思います。
不定期咲のアマビリスは私の知る限り無いようです。

2019年 7月 1日

空梅雨かと思っていたら大雨、天気の急変に驚かされます。
前回は軟腐病について書きましたが、○○剤を散布すればOKとか
そのような単純なことで克服出来ないのです。
唯一は外科的処置です。
新聞紙を2~3枚重ね作業台とします。 患部を切り取り、スターナ水和剤をそのまま
切り口に筆で粉を塗り付けます。
ハサミやナイフはバーナーで殺菌しておく必要があります。 切り取りが出来ない葉の基部の場合は手の施しようがありません。
他に感染させないように早く株ごと処分をします。
最後に新聞紙の中の物をこぼさないように丸めて廃棄します。

梅雨明けの猛暑に備え、準備をします。
植替えは早く終わりにして体力をつけるようにします。
当店では6月中に終了、7月は管理のみ。
昨年の苦い経験からです。
7月入荷予定の苗は8月に延期、8月10日以後に植え替えます。
7月は胡蝶蘭の体調管理に徹します。

徹底した薬剤管理により年中植替えをしている台湾などの農園では 真夏は日本より涼しく、環境も胡蝶蘭には優しいのです。
同じ事をしていては後塵を拝す以外に何もない。
当店ではフラスコから幼い苗を出すときのみリゾレックス(リゾクトニア対策)
+スターナ(軟腐病)1000倍液を如雨露で掛けていました。
以後は基本的に無農薬、栽培です。

2019年1月よりフラスコ出しも無農薬にしております。
まだ半年程度の実績しかありませんが、今夏が正念場だと思います。
猛暑に対してどのような反応をするのか不安です。
人間も腸内環境が良いと病気にならない。
胡蝶蘭も鉢内の微生物バランスが良いと発病しない。

鉢の中には軟腐菌もリゾクトニアもフザリュームも生息しています。
薬剤では絶対根絶できない。
定期的な薬剤散布を必要とする場合、根絶できていない証拠です。
滅菌したコンポストを使用しても、埃の中にいくらでも居ます。

微生物バランスを崩してしまうのは気温と肥料と水管理です。
気温を下げることは出来ないので、散水して葉、
鉢温度を気化熱で下げます。
簡単に書きましたが、この気温、水こそ軟腐、リゾクトニア菌が
活動するのに好都合なのです。
これを乗り切り、涼しくなれば後は楽になります。
思惑が外れば大量の胡蝶蘭を廃棄処分することになります。
屋外に出せばこのリスクは無くなります。

2019年 7月 15日

まもなく梅雨明けとのことです。
うっとうしい日が続きますが猛暑はまっぴらです。
少しでも室温を上げないように工夫します。

具体的な作業は前回記述どおりです。
実践的には、夕方4時頃からスプリンクラーで5分ほど散水。
鉢内には2㎝程の湿りが生じ、葉、床下はびっしょり濡れています。
朝には7割程蒸発して、午前10時頃には乾きます。
遮光が効いているので葉焼けは無い。
晴れた日は毎日続けます。

心配しているのは軟腐病の発生だ。
去年のような極暑は例外、胡蝶蘭も弱っているので耐えられなかった。
今年は窒素系を控えて準備しているので多分大丈夫だろう。
すでに屋外で1000株位、雨に当てているが軟腐病は皆無です。

7月後半はお中元です。
ミデイ系の生産量が極端に少なく、毎年の定例購入のお客様に割り当てるのが
精一杯です。
ファーストラブの苗生産が終了したのが響いています。
当店開発の代替品種もまだまだ先になります。

白、またはピンクの大りんの花数の少ないものをお値打ちにする予定です。 詳細はも少し先になります。
詳しくはお問い合わせ下さい。

2019年 8月 1日

梅雨明けと共に猛暑の日が続きます。
日本の夏は東南アジア諸国より暑く、
胡蝶蘭も人も厳しい季節になります。
原因は湿度が高く、海風が入らないからです。
日本で一番涼しいのが沖縄です。

耐暑方法は前回書きました。
植替えは胡蝶蘭にとってダメージが大きすぎるので控えた方が無難です。
9月に入れば夜温がある程度下がるので、植替え作業は可能です。
夜温が高い(30℃以上)と胡蝶蘭は夜間に炭酸同化で
生きるための栄養を作れなく、
反対に呼吸作用になり、折角の貯め込んだ栄養分を消費します。
つまり赤字の収支になってしまいます。

去年のように夜温が高い状態が長く続くと、胡蝶蘭は弱ってしまいます。
当園も夜間幾分涼しくなるお盆明けまでは、フラスコ出しを含め
全ての植替え、鉢増しなど、根を露出する作業は行いません。
ストレスを与えず、悪玉菌の侵入を防ぐためです。

花もちが悪い原因
昼間留守で締め切る、この場合、部屋によっては40℃を超えます。
水分が不足すると、花を犠牲にして生き延びようとして開花を強制終了
してしまいます。
ご注意ください。

今年の夜温が異常に高い日は4週程度と思われるので安心できます。
台風が来なければの話です。

8月は白の大りんの出荷が大半で、お盆用は比較的小型の物が多く出ます。
ミデイ系は「さくら子」が用意できます。
限定生産にため、ご希望の方はメールでお問い合わせください。
価格は6000~7000税別です。

2019年 8月 15日

お盆は訪れる方も少なく開店休業の状態です。
お盆需要は多くが白の大りん、続いてアマビリス、
ピンクは薄いものが少し出る程度です。

当店は一応ご来店に対応しております。
ラッピングはベテランの従業員が休んでいますので
簡素な感じでよければ対応します。
18日まで、お急ぎの胡蝶蘭の発送はできません。

またまた台風の襲来です。
少ない人数で台風の準備や後片付けをしなくてはなりません。
台風の規模にかかわらず、ハウスの補強、資材の浸水、強風対策を
し、被害を最小限に抑えます。

屋外栽培は遮光ネットを外し、4㎜目の防風ネットに張り替えます。
台風の進路を見極めて防風ネットの囲いを調整します。
新葉は強風で折れることがあります、鉢そのものが転倒、落下は
大方回避できます。

台風が過ぎても猛暑は続きます。
植替えは夜温が下がる9月にします。
当店もフラスコ苗は8月中は手を付けず、保管中です。

2019年 9月 1日

胡蝶蘭栽培の最も嫌な8月が終わりました。
今年は昨年に比べると猛暑日が比較的短く幾分楽でした。
8月の苗栽培は肥料を与えていません。
スプリンクラーの水だけです。
葉が色浅く、やや徒長しています。
乾いたら水やり、でなく毎日冷却が目的で夕方3分間散水しました。
輸入苗に少し軟腐病が発生、当園の苗は皆無でした。

9月は植替えが可能です。
当店も用意を始めました。
8月は夜温も高く、胡蝶蘭は成長する効率が落ち
逆に体力を消耗するようです。
気温が高すぎると放線菌などの善玉菌より、フザリュームに代表される
悪玉菌のほうが優勢になります。
植替えで根に傷をつけると自己免疫が落ちているので修復できず、
感染してしまいます。
余裕があれば9月15日過ぎが良い。

今年は秋雨の時期が少し早い? 今の時期の雨は何ら心配することはありません。
夜間温度が15℃を下回る中旬以後の雨は
ボトリチス菌が活発になり葉を痛めます。
注意して小さな斑点が現れましたら要注意です。
屋内に取り込みます。

胡蝶蘭の開花の理想環境は昼間温度25℃夜間温度18℃
光線量50000~70000LXです。
特に温度が30℃を超えると花芽が葉芽に変化したり、
花数が極端に少なくなります。
対策としてクーラー室で咲かせますが、遮光しないと
温度が下がりません。
強度の遮光をすると光線不足となります。
コストの問題もあり、夏期は花数が少なくなります。

2019年 9月 15日

朝夕は過ごしやすくなりました。
胡蝶蘭の植替えは10日から始めました。
ただ日中の作業は暑く、熱中症の危険があります。
当店はスポットクーラーを用いて作業を行っていますが
快適ではありません。
できれば10月以後に植替えしたいのですが苗が大きくなりすぎるので
やむなく行っています。

フラスコ苗
フラスコ出し→50本仮植(10日間)→7.5㎝鉢ミズゴケ植(5ヶ月)→定植
当店はこのようなプロセスですが仮植の代わりに6cm鉢に植える方も
多いです。
当店の場合、一気に多くのフラスコ出しをし、集中管理ができるので
この方法をとっています。
仮植期間が長いと病気に感染した場合、
50本全部に感染する可能性があります。
避けるため、
胡蝶蘭が温室内の環境に馴れる頃、なるべく早く単鉢7.5㎝に植替ます。

通常の植替は、取り出し時に根に傷が付き、そこからの病気発生防止のため、
農薬による消毒後、2~3週間乾かします。
傷口が乾き安定するまで水を与えません。

当店はコチョウランの共生菌を大事にするので 乾かさず、
適度の湿気を維持します。
もちろん消毒は一切いたしません。
これが出来るのは温室内が善玉菌優位に保たれているからです。

共生菌と書きましたが、これが実のところよく判らないのです。
善玉菌のグループには、胡蝶蘭の生育を助けるもの、
軟腐菌などの細菌を防ぐもの、リゾクトニアやフザリューム等の
カビを防ぐもの、花を落とすダニを防ぐもの。
栽培中の胡蝶蘭以外に家屋にも住み着いて、
風に乗り、埃として、自然に侵入してきます。
もちろん病原菌も侵入してきます。

多くの場合、病原菌の方が生育適合範囲が広く、増殖も速い。
乾燥すれば、全ての細菌やカビは生育を停止する。
乾燥期間を過ぎ、灌水して湿気を与えた場合、真っ先に活動するのは
悪玉菌です。
農薬による助けがなくてはなりません。

かなり前の話です。
根腐れが散発的に発生するので、ミズゴケを加熱滅菌して
放線菌資材とキトサンを添加、フラスコ苗を植え付けた。
消毒無しで経過を見たところ、
2週間も待たずに葉がパラパラと落ち、
根が腐って、見事に全滅したことがありました。

根腐れを防ぐとされる放線菌は、キトサンを糧として繁殖します。
しかし軟腐菌もキトサンを利用します。
ミズゴケが滅菌されているので軟腐菌の繁殖を阻害する善玉菌が居ないのです。
わざわざ添加した放線菌より、外部から侵入した軟腐菌のほうが
増殖が早かったのです。
ミズゴケはPHが低く、自然に住み着いている細菌は、
PHが高い環境を好む軟腐菌などをブロックする力があるようだ。
自然界のバランスをいやというほど知らされました。

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